育児休暇を取得したい！心配なお金の話

　実際に、働き盛りの男性が育児休暇を取得しようと考える際、抱く悩みは人それぞれ理由が違うと考えられます。その一部をいくつか挙げてみましょう。

1. 社会的なプレッシャー: 男性が育児休暇を取得することは、まだ一部の文化や社会では受け入れられていない場合があり、男性は「家計を支える責任」を果たすべきだというプレッシャーを感じることがあります。
2. 職場での受け入れ: 男性が育児休暇を申請すると、一部の職場では理解されず、差別や偏見を受けることがあるため、そのことが悩みの要因となることがあります。
3. 経済的な不安: 育児休暇中に給与を受け取ることが難しい場合、男性は家計の収入減少や経済的な不安を懸念することがあります。
4. キャリアへの影響: 育児休暇を取得することが、昇進やキャリアの進展に影響を及ぼす可能性があることが悩みの一因です。長期的に見て、休暇後のキャリアにどのような影響があるかを考えることがあります。
5. パートナーとの調整: 育児休暇を取得する場合、パートナーと調整が必要です。パートナーの仕事やスケジュールとの調整が難しい場合、男性は悩むことがあります。
6. 社会的な役割の変化: 男性が育児休暇を取得することで、自身の社会的な役割が変化することを懸念することがあります。これは伝統的な男性の役割観に対する不安からくることもあります。

　

　厚生労働省によると、育児休業の基本として以下のように記載されています。

育児休業とは、原則１歳未満のこどもを養育するための休業で、育児・介護休業法という法律に定められています。
　育児休業の申出は、それにより一定期間労働者の労務提供義務を消滅させる意思表示です。
もし、お勤め先の就業規則に育児休業に関する規定がなくても、
法律に基づき育児休業を取得することができ、会社側は休業の申し出を拒めません。

厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/index.html

育児休業を取得する際の基本的なステップは次の通りです。

1. 法的要件を確認する: まず、自分の国や地域の法律や労働規則を確認してください。育児休業に関する要件や条件、申請手続き、給与の取り決めなどが法律で定められています。
2. 計画を立てる: 育児休業を取得する際には、計画を立てることが重要です。休業の開始日、期間、復帰予定日、必要な書類などを整理しましょう。
3. 雇用主に通知する: 育児休業を取得する前に、雇用主にできるだけ早く通知しましょう。通知期間や方法は法律や雇用契約によって異なる場合があります。
4. 必要な書類を提出する: 育児休業を申請する際に必要な書類（申請書、医師の証明書など）を提出し、雇用主や労働局とのコミュニケーションを円滑にしましょう。
5. 給与や手当の取り決め: 育児休業中の給与や手当について、雇用契約や法律に基づいて取り決めを確認しましょう。一部の国や地域では、育児休業中に給与の一部を受け取ることができる場合もあります。
6. 育児休業中の役割と責任を確認する: 休業中にどの程度の育児責任を担うか、パートナーや家族と調整しましょう。家庭内でのサポート体制を整えることが大切です。
7. 復帰の計画: 休業期間が終了する前に、復帰の計画を立てます。復帰日や復帰後の仕事のスケジュール、必要な調整について考えましょう。
8. 法的権利の保護: 育児休業中に法的な権利が侵害された場合、労働組合や労働監督機関に相談することができます。自身の権利を守るために、関連する法律を理解しましょう。

育児休業は、家族や個人のニーズに合わせて柔軟に取得できる場合が多いですが、法的要件や雇用主のポリシーに従うことが大切です。また、育児休業中は家族との時間を有効に活用し、育児に専念する良い機会でもあります。

筆者が取得した際に一番問題になったのは、給与についてです。執筆時点で以下の給与の補填について考えられます。

1. 育児休業手当（育児休業給付金）: 日本では、育児休業手当（育児休業給付金）と呼ばれる給付金が存在します。これは、育児休業中に給与を受け取らない代わりに、国から支給される手当です。支給額は所得や育児休業期間に応じて異なります。雇用主は、この手当を申請し、労働者に支給します。ただし、支給までに手続きが必要であり、所定の条件を満たす必要があります。
2. 有給休暇の利用: 労働契約に基づいて、育児休業中に有給休暇を利用することもできます。この場合、有給休暇分の給与が支給されます。
3. 会社のポリシーによる給与補償: 一部の企業は、育児休業中に給与を補償する制度を持っていることがあります。これは、労働条件や雇用契約によって異なりますので、雇用主との契約内容を確認することが重要です。
4. 助成金や補助金: 一部の自治体や団体から、育児休業中の家計支援として助成金や補助金が提供されることがあります。これらの制度を利用することで、経済的な負担を軽減できることがあります。

育児休業手当（育児休業給付金）の支給額は、申請者の前年の所得に基づいて算定されます。以下に、支給額の算定方法について詳しく説明します。

1. 前年の所得の確認: 育児休業手当の支給額は、申請時点での前年の所得に基づいて計算されます。前年の所得は、申請時に提出された所得証明書（確定申告書など）を元に確認されます。
2. 支給額の目安: 前年の所得に応じて、支給される手当の額が変わります。一般的に、高所得者ほど支給額が低く、低所得者ほど支給額が高くなります。
3. 所得割合の算定: 前年の所得に応じて、所得割合が算定されます。所得割合は、所得が低いほど高く、所得が高いほど低くなります。
4. 基準額の適用: 所得割合を元に、基準額と呼ばれる支給額が算定されます。基準額は、所得割合に応じてスケール化された金額です。所得割合が高い場合、基準額は低くなり、所得割合が低い場合、基準額は高くなります。
5. 支給額の計算: 基準額と育児休業期間を掛け合わせることで、支給額が計算されます。育児休業期間が長いほど、支給額も増加します。

これらのことから、ご自身の家計の状況をシュミレーションしてみる事が大切だと思います。